収穫作業は農家のお手伝いにあらず?
怠農研所長の鶴巻です。
今回は、農業を手伝うとは?ということについて書いてみようと思います。
農業には、農業ボランティアや援農という言葉がありますが、これって不思議ですよね。NPOなどの非営利活動を除き、他の一般的な仕事を、援営業したり、援事務したりってないですよね。
農業には、土に触れるという大きな価値があるのではないでしょうか。
私も事務仕事が続いていると、土に触れたくなりますし、畑で汗を流すとなぜかすっきりします。そうしたことを感じている人が多いのではないでしょうか。
私は兼業農家のため、農業以外の仕事で様々な人に会っていると、「畑を手伝ってみたい」という声を多くいただきます。私自身の感情としては、「助かる!」という気持ちで、みなさんに来ていただいています。
一方で、他の農家さんに話を聞いてみると、どうやら少し違う感情があるようです。「ちゃんと受け入れるのは疲れるから、自分でやっている方が楽。」ということです。
では、「ちゃんと」とはどういうことでしょうか?
収穫をしてもらうために作業の調整を数日前からしておく。
ご飯などを出しておもてなしをする。
持って帰ってもらう野菜を用意しておく――。
これは、農業のお手伝いではなく、農業体験です。これでは確かに疲れますし、お金をもらって体験プログラムとしてやるべきことなのかもしれません。
一方で、畑を手伝い人は、純粋に汗を流したり、土に触れることを求めている人が多いような気がしています。来させてもらっているのだから、あまり気を遣わないでほしいという人もいるくらいです。ありがたいですね(涙)
なので、援農に来る人が上とか、農家が上とかではなくて、部活のように集まり、来てくれた人のペースで作業を手伝うという形があっていいのではないでしょうか。
その形を模索するために生まれたのが怠農研です。
ぜひ1度、興味のある農家さんのところへ足を運んでいただけるとうれしいです。